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2026年06月08日

【セミナー】国境を越えた拉致事件に見るレバノンにおけるシリアの権威主義(1976-2005)

開催日

2026年07月22日 (水) ~ 2026年07月22日 (水)

軍事占領軍は、公式言説を用いないまま、いかにして地元住民に共通の価値観、帰属意識、そして同胞意識を植え付けるのか。一般市民や地域の抵抗運動は、戦場を超えて広がるこうした関係構築の動きに、どのように立ち向かっているのか。 2011年から2015年にかけてレバノンで行った民族誌的フィールドワークと史料調査に基づき、本セミナーでは、1976年から2005年にかけてシリア軍によるレバノン市民の拉致およびシリア国内での収監した事例を検討する。これらの拉致・収監は、多くの場合1963年の非常事態法に依拠して行われたものであるが、それはシリア政権が、自らの権威主義体制に何らかの調整を加えた形で統治されるレバノンとの領土的統一を志向していたことを浮き彫りにする。シリア権威主義研究の対象をレバノンにまで拡張し、この30年間の占領をシリア権威主義の一つの変奏形態として捉えることで、アサド体制による権威主義的強制を、単一ではなく複数のプロジェクトとして理解することが可能になる。すなわちそれは断片化された一連の事象ではなく、「複数形のシリア権威主義」として捉えられるのである。

日時2026年7月22日(水)16:00-18:00
場所東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所3階セミナー室(301)
参加費無料
参加方法要事前登録。こちらから7月20日(月)までにご登録ください。
使用言語英語
共催東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)基幹研究「「記憶」のフィールド・アーカイビング:イスラームがつなぐ共生社会の動態の解明」、平和中島財団アジア地域重点学術研究助成「イラン・イラク国境地域のクルド社会のネットワーク形成に関する研究」(代表者:松永泰行)
問い合わせmeis[at]aa.tufs.ac.jp ([at]を@に変えて送信してください。)

Program

16:00 – 16:05Opening
Emi Goto (ILCAA)
16:05 – 16:50Syrian authoritarianism in Lebanon through the prism of cross-border abductions (1976-2005)
Roschanack Shaery-Yazdi (University of Antwerp)
16:50 – 17:00Comment
Hideaki Hayakawa (ILCAA)
17:00 – 17:10Comment
Yasuyuki Matsunaga (TUFS)
17:10 – 18:00Q&A + Discussion

Speaker

Roschanack Shaery-Yazdi received her PhD in Middle Eastern Studies with honors from the University of Chicago in 2005 and is currently an associate professor of Modern Islamic World at the University of Antwerp in Belgium. Her research documents the ordeals of subaltern citizens in the Arab East and Iran in contexts of transnationalism, authoritarianism, and political violence.